「鬼太郎のテーマ曲を歌えるなんて……ギザうれしす!」
昨年は、とんでもない一年でございました。しまいにゃ国を司る人たちまでもが「年金問題解決の公約? そんなこと言いましたっけ」とすっとぼける始末。ここまでくると、言葉の軽さと不誠実ばかりが際立ち、相互不信の時代を招いてしまうかも。
そこで、しょこたんこと、中川翔子の出番なのだ。
なぜならば、昨年のインタビューを読み返してみると、彼女は'80年代の古き良き歌謡曲、アイドル全盛の復活を明言しているわけ。その結果はどうだ? 見事に『空色デイズ』をヒットさせ、10月には渋谷C.C.Lemonホールでのファーストコンサートを大成功させている。このライブ、いやはや、フリフリのミニスカートで歌い踊りまくるしょこたんの姿に、'80年代アイドルの完全復活を見た人も多かろう。そして、ついには昨年の紅白歌合戦に初出場を果たした、と。
まさに、しょこたんは輝く有言実行の女なのである。となれば、めでたい新年の幕開けを彼女に飾ってもらい、力強いお言葉で混迷の時代に風穴を開けてもらいましょ。
「去年は毎日が濃すぎて。とくに11月はあまりの忙しさに自分で何をしていたのか、どんな行動を取り発言したのか、まったく思い出せないくらいだったんです(笑)。
たぶん、10月のライブの余韻を引きずったまま駆け抜けたせいなんでしょうけど、本当に、あのライブはすべてが素敵でした。私、それまでダラダラと生きていたように思うんですよ。でも、ステージでは目の前の出来事に集中しないと、せっかく会場に足を運んでくれたみなさんを楽しませることができないことがわかって。うん、一瞬を燃焼させる大切さに気づかせてくれたというか。その一瞬を自分なりに燃焼させることがつまり、何事に対しても貪欲に取り組む原動力になることも理解できたわけなんです。
だから、ステージに立つ前は、夢が叶ったという想いで満足していたんですけど、一瞬を自分なりに燃焼したことで、もっともっとみんなの前で歌いたいと貪欲に願うことができたんですね。そんな貪欲な自分に押し上げてくれたファンのみなさんには、心から感謝したいです。なんかでも、考えてみると、10代のころは、ずっとネガティブなことが多くて落ち込んでばかり。もう消えちゃいたいみたいな感じだったんですよね。それが去年から、一気にプラスが押し寄せるようになって、かなり戸惑っています。こんなにプラスが来ちゃったら、その反動で今年、死ぬんじゃないかなって(笑)」
いや、死なれたら困る。それでなくとも、全国ツアーが控えているし、1月30日にはアニメ『墓場鬼太郎』(フジテレビ他)のエンディングテーマ『snow tears』のリリースも控えているのだ。ちなみに、前作の『空色デイズ』ではロックに挑戦した彼女だが、この曲ではバラードに果敢にトライ。しっとりと聴かせるワビサビを踏まえた歌声は、新たな可能性を追求したいという彼女の貪欲さが滲み出ている。
「この曲は、運命ですね。私がまだ幼稚園に上がる前に、それこそ文字を読めなかった頃に、父が『読め』の一言で『墓場鬼太郎』の全巻を買いそろえてくれたんです。なんか鬼太郎のお母さんが最初に目玉をたくさん食べるところから物語は始まるんですけど、幼児だった私も“あ~、おもしろい、おいしそうだな”と目玉の絵をいっぱい描いていた記憶があります(笑)。そういう自分の原点を作った作品のテーマ曲を歌えるなんて奇跡です」
ここからは、しょこたんの独壇場……。
「強烈なのは、鬼太郎が妖怪にかまぼこにされちゃう回の話なんですね。最後は、鬼太郎が反撃するんですけど、詳しく説明すると……」
まだまだ彼女の語りは終わりそうにありません。なんにせよ、今年も輝く有言実行の女、しょこたんの奇跡は続くのでありました。
[本誌2336号転載]
[1月25日]
ブログ本『しょこたん☆ぶろぐ 貪欲デイズ』が発売。
[1月30日]
『snow tears』がリリース